シャニマス5thライブに行ってきたはなし
最初に言っておこう。僕はシャニマスが苦手だ。
苦手とは言っても、好きなキャラはいる。冬優子とか。
苦手なのは、ゲーム性だ。
サクセス形式が本当に苦手だ。
初めてサクセスに触れたのはパワプロ9。
それはもうプレイした。
だが、どう頑張ってもミートC、パワーA、走力C、肩D、守Cくらいの選手しか作れない。
今回はうまくできそうだなと思っても突然起きるバッドイベントでそれまでの3年間がパー。
ダイジョーブ博士の手術が2回成功、試合で活躍したのに相手高校が9回裏に謎の大量得点を挙げ、甲子園すら行けずに敗退。
ほかにも育成の自由度が高いゆえに最善の一手がわからない。
セオリーがまったくわからない。
回転が速くない頭をしているのでゆっくり時間を駆けながら進んでも、バッドイベントでそれまでの頑張りがパーになる。
最初はやりまくったが、嫌気がさしてペナントばかりやるようになっていった。
故にサクセスにはいい記憶がない。
久々に買ったパワプロ2020でもサクセスは一切やらずにマイライフと栄冠ナインばかりやっていた。
それぐらい、サクセスは苦手なのだ。もはや嫌いの領域まで行っている。
だが、そんな僕は今、イルミネを、真乃を、灯織を、めぐるをWING優勝に導くため夢中になっている。
初心者向けのハウツー動画を見て、必死に勉強しながらプレイしている。
それは何故か?
シャニマス5thライブに行ってきたからだ。
事の始まりはそう、シンデレラのコンステの日。
久々の現地でP仲間が集まって話をしていた時、シャニ5thあるけど行く?
という友人Pからの誘いに「行く行くー」と軽いノリで返事をしたからだ。
コンステが楽しかったからだ。楽しさに脳をやられ、IQは3にも満たないだろう状態の脳で二つ返事をしたことから始まった。
平静を取り戻してから少し後悔した。
曲は4曲くらいしか知らない。光のディスティネーションとバベルシティグレイス、ビーチブレイバー、あとFLY and FLYくらい。
初めてのLIVEであるMOIW2014の時はシンデレラはある程度わかっていたし、
Go My Wayやキラメキラリ、エージェントなどニコニコ動画で流行った曲は知っていたから楽しめたし、知らない曲でPたちが楽しそうにコールをしているのを見て知ってたらもっと楽しかっただろうにと悔しい気持ちでのめりこんでいった。
だが今回は違う。ほぼ知らないのだ。
ほんとに楽しめるかな…という気持ちで当日を迎えた。
5thが終わった今現在、ウキウキで光のディスティネーションを聞いている男の3日前の姿がこれである。
そんなこんなで当日だ。
キャラが書かれたタオルもTシャツも持たず、物販にもいかず、UOは1本も持たずにペンラだけ持ってLIVEに来たのは初めてである。
こんか軽装でLIVE来たのは初めてだなあとか思いながら会場入りした。
そして1日目が開演。
1日目の感想は「?」であった。
「!?」でもなく、「???」でもない。
ただただ「?」であった。
1日目の始め、はづきさんと社長のやり取りの映像が流れた後、
思わず僕は隣にいた友人Pに確認した。
「シャニマスのライブっていつもこうなの?」
そのあともずっと不穏な空気の中進んでいった。
1日目でもっとも衝撃を受けたのはアルストロメリアの幕間。
「これが最後のステージである」ということを示唆する会話。
これがLIVEタイトルにもある「IF」なのかな?とも思ったが、その後僕はあることに気付き、恐怖した。
これがもし、シンデレラで、担当アイドル星輝子で、「最後のステージ」をやられていたとしたら?
たとえ最期のステージで輝子が歌うのが毒茸伝説でも、PANDEMIC ALONEでも僕は泣き崩れて最後まで聞くことはできなかっただろう。
席が前のほうで回りのPを見ることができないので、アルストロメリアPの安否を願うばかりであった。
そしてもうひとつはイルミネが癒しになっていたということ。
不穏な空気の中、イルミネの曲がささくれた僕の心にしみわたるのだ。
各ユニット見せるパフォーマンスは何というか、圧巻ではあるものの、「観たものに爪痕を残すために必死」という印象を受けたのだ。
まあ「これが最後のステージ」みたいなことを言われたらそういう風に感じてしまうのはしょうがないよね。
終わってから聞いたらどうやら今回が異質であったということを聞いた。
もしこれ僕みたいに初めてライブ来たけど1日目しか見ない人いたら可哀そうだな…
と思いながら、この時点で僕はワクワクしていた。
2日目は何を見せてくれるんだろう?
2日目。
僕は泣いた。
灯織が加わり、3人そろったイルミネの照らす光に。
僕は新米Pだ。
2人しかWING優勝してないしTRUE ENDはまだ一人も見てない。
だから彼女たちについては表層的な部分でしか知らない。
それでも3人が互いに信頼し、みんなのために力を合わせ頑張ろうとするその姿に僕は涙を流した。
肩を震わせ泣いた。
そうか
これがそうか
この掌にあるものが
そして今に至る。
彼女たちのひたむきな姿の前に、僕の苦手なものが何だというのだ。
あーだこーだ言って、「やらない理由」を探していただけではないのか。
ただ、サクセス形式は本当に苦手だ。
8-2で勝ってたのにあかつき大付属に最終回裏で逆転されたトラウマがまだ残っているのだ。
だけど、それでも今、シャニマスをやっている。
苦手なものを乗り越えてでも彼女たちの輝くステージが見たいのだ。
「やる理由」なんてそれで充分ではないだろうか。